源氏物語を読む 絵合 あらすじ

HOME表紙へ 源氏物語・目次 絵合

17 絵合 あらすじ

17.1 前斎宮の入内は藤壺が熱心に進めた。朱雀院は口惜しく思ったが、当日はこの上ない祝いの品を送り、歌を添えるのだった。
17.2 入内の日までは、君は表立たないように何くれとなくお世話するのであった。故御息所がいたならば、なんと晴れがましい気持ちでお世話するだろう、風流にはとてもすぐれた人だった、と思い出すのであった。
17.3 当日前斎宮は夜遅く参内した。中宮も参列し、源氏のお扱いも格別丁寧であった。落ち着いて小柄でか弱い感じがして、帝は美しいと思った。権中将は、競争相手が現れたと思い、穏やかでなかった。
17.4 源氏は朱雀院と会って語り合ったが、あきらめきれない様子であった。前斎宮は落ち着いていて、仮にも幼い素振りを見せることはなかった。こうして二人がお仕えして競い合っているので、兵部卿の宮は入り込む余地がかなった。
17.5 帝は何よりも絵が好きだった。それで殿上人もこぞって絵を習うのだった。前斎宮は絵心があったので、帝は通い勝ちになった。
17.6 権中納言はそれを聞いて、物語絵こそ見所ありと見て、絵描きを集めて描かせるのであった。源氏は邸にある絵を出させ、また須磨の絵日記を取り出すのだった。
17.7 権中納言の弘徽殿は当世風の新作を中心に、源氏の斎宮女御は、古い絵物語を主として集めた。
17.8 中宮も参内して、お勤めも怠り皆夢中になった。左右に分けて、右は梅壷方左は弘徽殿方が集い当代有数の女房たちが、論じて優劣を競うのだった。最初は、『竹取の翁』に『宇津保の俊蔭』を競わせた。絵は巨勢の相覧で字は紀貫之のもの、絵は常則で小野道風の書などの一流の物語絵が並んだ。
17.9 次に、『伊勢物語』と『正三位』を競わせた。右も左も女房たちは、一巻の優劣を言い合ったが、言葉を尽くしても決しなのであった。
17.10 源氏が来て、どうせならと午前で絵合わせをやることになった。それぞれが絵を集め、こっそり描かせ、また院から賜った絵を用意した。源氏は、須磨・明石の絵を左方に忍び込ませた。
17.11 帝の午前に、左右の見事な絵が持ち込まれた。帥の宮が殿上に来られていたので、審判になった。なかなか決着がつかなかった。
17.12 判定がつかず、夜になった。最後に須磨の巻を出し、一同その見事さに感嘆し、左が勝った。
17.13 夜も明け方近くなり、源氏の君と弟君の帥の宮は、酒を交わし、昔話にふけるのであった。弟君は源氏の学問、芸事全般の見事な技能を称賛するのだった。絵の腕は今回初めて知ったのだった。
17.14 二十日ばかりの月が出て、権中納言は和琴、源氏は琴、親王は筝、少納言は琵琶、殿上人のなから優れた者に拍子を打たせ、演奏が始まった。花の色も、人の顔もほのかに見えて、まことに趣きの深いときであった。
17.15 世は絵合わせのことで持ちきりだった。源氏はれっきとした節会にしても、女房たちのお遊びにしても、この御代から始まったと後世から言い伝えられる先例を作りたかった。大層栄えた御代なのだった。
17.16 源氏は、世は無常と思っていたので、功成り名を遂げるた今、山里に引っ込んで来世のお勤めに専念したいとも思っていたが、幼い子たちの先行きも見たいとも思い、どうなるか分からない。

HOME表紙へ 源氏物語・目次 絵合
公開日2018年9月22日