『パンセ』を読む

第五章 正義と現象の理由

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世人は内的の性質によるよりは、むしろ外的なものによって人を差別するのはいかにも結構なことである。 私たち二人のうち、どちらが先に通るべきだろう。どちらが席を譲るべきだろう。有能ではない方か。しかし 私だって彼と同じくらい有能だ。そこで私たちは戦わなければならなくなる。彼は四人の従僕を持っている。 そして私は一人しか持っていない。これは目に見えている。数えさえすればいい。譲るべきは私のほうだ。 もしも私が異議を申し立てたとすれば、ばか者だ。このようにして私たちは平和を保っているので、それが 最大の幸福なのだ。

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公開日2008年2月17日