生きる

通称デポーといっている
生活クラブのお店に行った

ここは幸江さんの思想が
いっぱい詰まっているところ

店に入ってすぐ声をかけられる
- これはお徳用ですよ -

まことに愛想なしですが
老齢にはお徳用はかえって手に余るのです

一人住まいの胃袋は
店の基準よりはるかに小さいのです

そして賞味期限の切れた人生でも
生きてゆかねばならぬ

生きて生きて生きて
たとえ一時(ひととき)でも
輝くときがなければならぬ

平成二十六年六月
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