寂しい道

幼いころ
おばあちゃんに連れられてよくお寺に行ったもんだ
報恩講(ほうおんこう)に集った人々は
口々に 南無阿弥陀仏(なんまいだぶ)と称えていた
極楽浄土へゆけるという

町に教会ができたとき
誘われて行ってみた
ヨハネ伝には永遠の命が得られると書いてあった
アーメンと祈る人たちは
それを信じていたのだろうか

どちらの道へも行かず
迷いながらもここまで歩いて来た
ここからはどちらも見える
しかしこの道は寂しい
この道は茫洋として寂しい

平成二十八年十月
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