ある埋葬

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亜紀ちゃんが死んだ

海の向こう
ニューヨークのクイーンズ地区に
今日亜紀子が埋葬される
わたしはなにもかもが悲しくてたまらない

今日埋葬されるのは亜紀子だけではないだろう
埋葬される数だけ悲しみがあるのだろう
自然史のなかで
無限に繰り返されるひとつの埋葬だろうが
わたしは限りなく悲しい

ふらふらと
みなとみらい地区をさまよって
海辺の公園に腰掛けている
ぼんやり
寄せては返す波を見ている

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令和二年二月十四日
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