HOME | 源氏物語 目次 | 47 総角 |
---|
八宮の一周忌に薫は宇治を訪問して、大君に恋慕の情を切々と訴えるが、大君は薫の後見としてのこれまでの気配りに感謝しているが、薫の慕情に応じない。大君自身は結婚する気はなく、中の君を薫にと考えていた。
ある夜、薫は大君の寝所に迫るが、大君は中の君と寝所を入れ替えて、自分は隠れて、中の君と薫が実事なく一夜を明かすこともあった。
秋の暮れ時雨れるころ、宮が気軽に宇治に出掛けることもできず、物思いに沈んでいた頃、薫がさそって、二人でひとつ車で出かけた。道々、宮は中の君への恋慕の情を薫に語るのだった。
匂い宮は案内されて、弁は薫と思って、匂い宮を中の君の処へ入れた。二人は契ることになった。一方薫は大君に恋心を訴えるが、大君は応じない。二人は実事なく朝を迎える。
第二夜第三夜と匂い宮は通い、第三夜には薫は祝いの品を用意するのだった。
そうこうするうち、大君は心労が重なり、病を得て、間もなく亡くなった。
薫は深く悲しんだ。
一方匂い宮は、夕霧の娘の六の君との縁談を勧められていた。宮は気乗りがせず、中の君を京へ迎えることを考えていた。中宮が、宇治に女がいることを知り、一の宮の付の女房に迎えたらと勧めた。
名称 | よみかた | 役柄と他の呼称 |
薫 | かおる | 呼称---中納言・中納言殿・中納言の君・客人・殿・君、源氏の子 |
匂宮 | におうのみや | 呼称---兵部卿宮・宮・男、今上帝の第三親王 |
今上帝 | きんじょうてい | 呼称---帝・主上・内裏、朱雀院の御子 |
大君 | おおいきみ | 呼称---姉宮・姫宮・姫君・女君、八の宮の長女 |
中君 | なかのきみ | 呼称---中の宮・宮・女君・御方・山里人、八の宮の二女 |
明石中宮 | あかしのちゅうぐう | 呼称---后宮・中宮・大宮・后、匂宮の母 |
※ このページは、渋谷栄一氏の源氏物語の世界によっています。人物の紹介、見出し区分等すべて、氏のサイトからいただき、そのまま載せました。ただしあらすじは自前。氏の驚くべき労作に感謝します。
HOME | 源氏物語 目次 | 47 総角 |
---|