源氏物語  篝火 注釈

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なほざりのかことにても /いい加減な口実でも。
もてなしからにこそ やりかた次第で。
げによくこそと 本当によくも源氏の元に引き取られたものだと。
打松 篝火に使うため、細かく割った松の割り木。
ものをつつましと思したるけしき 何もかも恥ずかしいと思っている風情。
三人 夕霧、柏木、弁の少将(柏木の弟)
篝火にたちそふ恋の煙こそ世には絶えせぬ炎なりけれ あの篝火の煙につれて立ち上る恋の煙こそ、いつまでも消えぬわたしの恋の思いなのです。(新潮)/ 篝火の煙とともに立ち上るわたしの恋の煙こそは永久に消えることのない炎なのでした。(玉上)
行方なき空に消ちてよ篝火のたよりにたぐふ煙とならば 果てしない空に消して下さいませ。、篝火につれて一緒に立ち上る煙とおっしゃるならば。(新潮)
絶えせぬ仲の御契り、おろかなるまじきものなればにや 切っても切れぬ姉弟の契り、並々ならぬものだからだろうか。
かけてさだに思ひ寄らず (中将は)よもやそうとも気づかず。
え忍び果つまじき心地すれど 胸におさめておけない気がするが。
をさをさ心とけても掻きわたさず めったなことに気を許して弾き続けることもなかった。→ 心をこめて弾いた。

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公開日2019年8月15日